
調査の「前」の備え――書面添付制度と決算書の4段階チェック
さきがけ税理士法人が前面に出しているのが書面添付制度の活用です。同法人は、決算書の作成時に4段階の社内チェックを行い、残高の整合だけでなく、税務調査で指摘されやすい箇所や、調査時に説明できる材料がそろっているかまで確認していると公表しています。そのうえで、同法人は「顧問先に税務調査が入る確率は0.1%未満」と公式サイトで公表しています(同法人の公表値)。書面添付制度とは(国税庁の説明で確認)
書面添付制度は、税理士法第33条の2に基づき、税理士が「その申告書をどのように計算・整理して作成したか」を記載した書面(計算事項等記載書面)を申告書に添付する制度です。この書面が添付されている場合、税務署は納税者に調査の日時・場所を通知する前に、税理士に対して書面の記載事項について意見を述べる機会を与えなければならないとされています(税理士法第35条第1項=意見聴取制度)。 ここは誤解されやすい点ですが、国税庁は「添付書面は調査の省略を前提としているものではない」と明言しています。意見聴取で疑問点が解消した結果、調査に至らないことは「あり得る」という位置づけです。書面添付=調査が来ない、ではありません。それでも、申告内容を第三者が検証できる形で説明しておくことは、調査リスクを下げるうえで意味のある備えです。意見聴取は「いつ・誰に」行われるのか
意見聴取の実務も、国税庁の説明で確認しておきましょう。税務署は、納税者に調査を通知する予定日のおおむね1〜2週間前までに、税務代理権限証書に記載された税理士へ電話などで連絡し、意見聴取の日時・方法を決めることとされています。 意見聴取は税理士に対して行われるものであり、納税者が同席して行うものではありません。聴取の結果、調査の必要がないと認められた場合には、税理士に対して「現時点では調査に移行しない」旨が、原則として「意見聴取結果についてのお知らせ」という書面で伝えられます。 逆にいえば、事前通知そのものを行わない調査では、意見聴取も行われません。書面添付は「必ず一段階クッションが入る」制度ではない、という点は理解しておいてください。意見聴取で修正申告することになったら、加算税はどうなる?
実務上いちばん気になるのがここです。国税庁は、意見聴取における質疑等のみに基因して修正申告書が提出された場合、その提出は「調査があったことにより更正があるべきことを予知してされたもの」には当たらないとしています。そのため、その修正申告書の提出が調査通知前に行われたときは、過少申告加算税は賦課されません。 ただし、加算税がかからないのは「意見聴取から調査通知までの間」に修正申告書を提出したときに限られます。平成28年の国税通則法改正により、調査通知の後に修正申告書を提出した場合には加算税が課されることになったためです。なお、加算税がかからない場合でも、延滞税は別途発生します。 書面添付と意見聴取を「調査を避けるための仕組み」ではなく、「誤りが見つかったときに、より軽い負担で自主的に是正できる窓口」として捉えると、実務上の価値が理解しやすくなります。2026年時点のメモ:令和6年4月から書面添付の取扱いが2点変わった
細かい点ですが、依頼するときに知っておくと役に立つ変更があります。国税庁は令和6年4月以降、次の2つについて従来の取扱いを変更しました。- 計算事項等記載書面等を単独で提出できるようになった(申告書への添付を忘れた場合でも、その申告書の法定申告期限内であれば単独で提出できる)
- 計算事項等記載書面等に、計算や整理をした事項に関する書類を「参考資料」として添付して提出できるようになった
調査の「後」の交渉――税務署OBとタッグを組む体制
実際に調査が入った場合、さきがけ税理士法人は税務署OBと連携して立ち会い・交渉にあたる体制をとっています。公式サイトでは、経歴の異なるOB税理士6名のプロフィールが公開されており、これに加えてプロフィール非公開のOB税理士が4名在籍(合計10名)とされています(2026年8月9日確認)。公開されている顔ぶれは、たとえば次のような構成です。| 経歴のタイプ | 公式サイトに記載されている経歴(要約) | 強みが出やすい論点 |
|---|---|---|
| 元マルサ | 東京国税局に14年勤務。法人税調査・所得税調査・脱税者の取締り事務を担当 | 不正計算を疑われている事案 |
| 元税務署長(徴収・審判) | 管理・徴収部門、国税不服審判官、国税局徴収部の統括国税徴収官を歴任し税務署長を経て退職 | 納付・滞納、処分に不服がある場面 |
| 法人税・消費税の審理 | 国税職員を二十数年務め、ほとんどの期間を法人税・消費税の調査と審理に従事 | 法人税・消費税の解釈が争点になる事案 |
| 首都圏法人税部門の専任審理 | 40年にわたって税務調査を担当し、多数の調査官を教育 | 複雑・専門性の高い法人税事案 |
| 資産税専門 | 元税務署長。40年以上、相続税・贈与税など資産税専門の調査官。税務大学校で教鞭 | 相続税・贈与税の調査 |
| 元国税局資料調査課 | 元税務署長。40年、1,000件を超える調査経験 | 資料情報を端緒とする調査 |
顧問契約なしの「単発」でも税務調査支援を依頼できる
同法人は、税務調査の単発支援サービスを提供しており、公式サイトによれば実績は毎年80〜100件以上、対応エリアは日本全国とされています。 すでに顧問税理士がいる場合でも、「今回の調査だけセカンドオピニオンとして相談したい」というニーズに応えられる形です。費用は事案により異なり、公式サイトでも「具体的なお見積りはお問い合わせください」とされているため、見積りは直接確認してください。グループでのワンストップ体制
さきがけ税理士法人は、さきがけ社会保険労務士法人(給与・社会保険手続事務、労務相談、企業型DC、助成金サポート)、株式会社さきがけ(資金調達・管理代行、営業事務代行、売上管理代行、保険代理店業務、補助金サポート、利益改善・マーケティングサポート)、さきがけ行政書士事務所(建設業許可等の許可申請サポート、企業法務、遺言等の相続事務代行)をグループ内に持ちます。 調査対応をきっかけに、記帳・給与計算・許認可・融資まで含めて体制を見直したい中小企業には、相談先を分散させずに済むメリットがあります。さきがけ税理士法人の口コミ・評判
- 小さい会社でも親身になってくれそうだったので契約しました。レスポンスが早く、サポート体制がしっかりしているので安心感があります。ダメなものはダメときちんと伝えてくれるので好感が持てます。
- NPO法人なので特殊な業務をお願いしているのですが、経理代行を含め事業全体を見ていただけるので助かっています。説明がわかりやすく担当者不在でも漏れがないような運営体制ができているので安心です。
- 活気がある事務所で、税務のことだけでなく幅広くいろいろなことを教えていただけるので感謝しています。社長勉強会を開催してくれるので、他社との交流ができてありがたいです。
相談する前に確認しておきたいこと
| 確認する観点 | 見るポイント | 備考 |
|---|---|---|
| 依頼の範囲 | 顧問契約か、税務調査の単発支援か | 単発支援は全国対応(同法人公表) |
| 誰が立ち会うか | 担当税理士とOB税理士のどちらが同席するか | 論点(法人税・資産税・徴収)で適任者は変わる |
| 調査の段階 | 事前通知の直後か、指摘を受けた後か | 早い段階での相談ほど打てる手が多い |
| 費用 | 着手金・日当・成功報酬の有無 | 公式サイトでは「見積りは問い合わせ」とされている |
| 書面添付の可否 | 次期以降の申告で添付書面を作成してもらえるか | 添付は調査省略を保証するものではない(国税庁) |
| 意見聴取への対応 | 意見聴取の連絡が来たとき、誰がどう対応するか | 調査通知前の修正申告なら加算税が課されない場合がある |
>>圧倒的な対応力!税務調査に強いおすすめの税理士事務所はココ!
よくある質問
Q. 書面添付をつけてもらえば、税務調査は来なくなりますか?
なりません。国税庁は「添付書面は調査の省略を前提としているものではない」と明記しています。意見聴取で疑問点が解消し、結果として調査に至らないことはあり得る、という位置づけです。「調査が来ない保証」として説明する事務所があれば、その点は慎重に確認してください。Q. 意見聴取の連絡は、会社ではなく税理士に来るのですか?
はい。意見聴取は税務代理権限証書を提出している税理士に対して行われるもので、納税者が同席して行うものではありません。連絡は、調査通知の予定日のおおむね1〜2週間前までに税理士へ入ることとされています。会社としては、税理士から意見聴取の連絡があった段階で、関係資料をすぐ出せるようにしておくのが得策です。Q. 途中から別の税理士に切り替えると、調査で不利になりませんか?
税理士を変えたこと自体が不利益に扱われるわけではありません。ただし、調査で問われるのは「事実と資料」です。過去の申告の経緯を把握している顧問税理士と、交渉に慣れた税理士のどちらが説明に強いかは事案によります。単発支援を頼む場合も、それまでの申告書・帳簿・やり取りの経緯を最初にまとめて渡せるかどうかで進み方が変わります。Q. 事前通知が来てからでも、依頼は間に合いますか?
間に合うことが多いものの、早いほど選べる手は増えます。通知から調査日までに、指摘されそうな論点の洗い出しと資料の整理を終えられるかが分かれ目です。すでに調査が始まり、指摘を受けた後の段階でも相談は可能ですが、その場で回答してしまった内容を後から覆すのは簡単ではありません。迷ったら、答える前に相談してください。事務所情報
| 事務所名 | さきがけ税理士法人 |
|---|---|
| 代表者 | 黒川 明 |
| 設立 | 2008年1月 |
| 従業員数 | 95名(公式サイト・2026年8月9日確認) |
| 所在地 | 多摩本部:東京都多摩市落合1-15-2 多摩センタートーセイビル1F 新宿本部:東京都渋谷区千駄ヶ谷5-32-6 グリーンスクエア新宿2F 福岡本部:福岡県福岡市博多区博多駅東2丁目6番23号 博多駅前第2ビル9階 |
| アクセス | 多摩本部:京王線・小田急線・多摩都市モノレール「多摩センター駅」から徒歩圏 |
| 対応エリア | 税務調査の単発支援は日本全国に対応(同法人公表) |
| 税務署OB | プロフィール公開6名+非公開4名の計10名が在籍(同法人公表) |
| グループ | さきがけ社会保険労務士法人/さきがけ行政書士事務所/株式会社さきがけ |
